2001年 OP級世界選手権レポート(中国:青島)No.1      by.webmaster:神谷
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TEAM・JAPANのワールドでの最高成績は個人10位・チーム9位です。毎年挑戦してだんだん成績が上がってきましたが、まだ何か足らない。理事が現場でその何かを見つけに行くことになり私も行ってきました。

7月19日関空発、3時間弱で上海着、そこで2時間トランジット。蒸し暑い、ブレザー脱ぎたい。
空港内の案内アナウンスが中国語・英語・日本語である。すでに青島行き飛行機あるのですが、出発15分前になっても搭乗手続きが始まらない。少し不安になるが、中国人がゲートに行ってさかんに文句を言っている、「まだなの?」「もうちょっと待ってよ」「はよせんかい、時間やろ」、喧嘩越しの人もいる、中国名物か?その後何回も喧嘩(と私は感じた)に遭遇する。とうとう出発時間も過ぎた、アナウンスなし、電光掲示も定刻出発になっているのに。15分遅れで搭乗手続き開始、1時間少しのフライト、30分遅れで青島着。ここも蒸し暑い、リゾート地ということで期待していたのに、大阪と変わらない。
ここで成田組(国見理事長・神谷理事・田崎常務)を1時間待つ予定だったのでちょうどいい、しかし成田組も30分遅れる。田崎さんより「おかしいな、旅行社の迎えがあるはずなのに?」。タクシーでホテルへ、フロントに日本人の従業員がいる、日本からの観光客が多いんだなあ。中央区の神谷さんと同室、荷を解いていると旅行社よりTEL、流暢な日本語で「すいません、迎えのものが遅れてしまいました」、部屋まで来て謝られる「今夜おいしい中華ご馳走しますから」、ラッキー。

選手村のホテルへ、ロビーにノーティスボード、龍太郎君がシングル2本引いている。トップはマレーシア:ラヒム君、2年前アセアンで一緒だった子だ。その後アジアでは敵ナシで走ってるからなあ。部屋で監督サポーターに会う、「プラクティスの時は10m/s程風があったのに、その後全く吹かない、まだ5レースしか消化できていない、レイデイなくなり観光もキャンセル」。
山下監督・木内父・国見理事長・竹下理事・神谷理事・私で旅行社おごりの中華をたっぷり。その後竹下さんと部屋で2:30までミーティング。


青島街中           会場入口前の民家(別荘地?) 会場入口(第3海水浴場)       会場風景(すぐ近くにビルが乱立)

7月20日、レース会場へ。タクシーで10分くらいの距離ですが、大きくて立派なホテルがたくさん建っている、神戸はおろか大阪も負けるのではないか?満室になるのだろうか?でも人が多く活気がある。
ここは車優先です。横断歩道を歩行者が歩いていようが平気で突っ込んでくる、歩いている方が車をよける為に止まらないといけない、交差点でもちょっとでも隙があれば右折車両が頭を突っ込んでくる、直進者が避けないと、よくドライバー同士窓を開けて喧嘩している。ここで運転するとすぐぶつかるだろう。
海水浴場の半分を仕切ってそこから出艇している、遠浅、レース海面は潮が強く3m/s以下ではレースが難しいらしい。そこで昨日は岸よりでしたそうだ、それも岸壁から10mくらいのところが下マーク、えー唐津のBクラスのレースみたい、各国からクレームが出ているようです。
ところで木内さんが大阪大学ヨット部出身、しかも私の2年下と判明。学生時代隣の艇庫でしかも2年間ダブっている。ヨットの世界はほんとに狭い。
今日はチームレース、今までの個人戦の各国上位4人の合計点数上位16カ国が出場できる。日本13位、中国トップ、マレーシア・シンガポールとアジアから4カ国は過去最高か?シンガポールからアジアで協力し合おうという提案があったらしい。でもどう協力するの?
観覧戦が出ていない、いや出ているが岸から近いので誰も乗らないらしい、出艇後タクシーで近くの観覧ポイントへ。開会式のあった海辺の公園(開会式はすごくハデだったらしい)で、海面より10m高い。レース海面は湾内というより港内、停泊中の本船の間から来る風でレースするの?もっといい条件で・・・もっと風が吹いたら沖でできるのに・・・オリンピックどうするんだろう?

コーチボート           高山コーチいざチームレース  今日も風がない  チームレース海面、レース中です、あの本船の間の風を拾えるか・・・

1回戦中国vsアメリカから、日本はペルーと、ペルーか強いなあ、確か2〜3年連続で優勝してるんじゃないの、「昨日のミーティングで11時には帰ってくるから食事は持って出てないんですよ」「そうですか」。スタート、1上マーク、女の子2人が1・2位、4、8位、勝てるかも、山下監督曰く「チームレースはこれからですよ、ジャパンは上マークでは勝ってるのに1・2・7・8で同点なら1位とった方が負けのパターンでいつもやられてるからなあ」。最強の勝ち方は3・4・5・6らしい。フリー・クロスで攻撃され結局1・2・7・8になるが最後6位取れたかも?隣で応援しているペルーも結果わからないようだ。
2回戦第2フライト、イタリアvs?、ジャパンがエントリーする、ペルーはコーチボートで固まっている、勝った!隣のペルーサポーターが祝福に来てくれる、「ありがとう」。でもイタリアも強い。上マーク、同じパターンで1・2・4・7、フリーで攻撃されペナルティー、1・2・7・8まで落ちる、さすが強い国はチームレースをよく知っている、監督は「1・2が攻撃しに行かなくちゃ」女の子そのままフィニッシュ、カバーが外れた時スーット走って、また1・2・6・8で勝ち。
「これで何位?」「4位以上確定」「え、今までの最高何位?」「9位」「すでに過去最高ですか」「歴史的瞬間に立ち会ってるんですね・・・」。準決勝がなかなか始まらない、「昼ご飯じゃないの」「どうするの?選手の昼食浜に置いてきちゃったよ」「まさか勝つと思ってなかったものね、コーチがそう言ってたもの」。高山コーチがコーチボートで近づいてくる、「何か食べるものありませんか?」「パンが1つだけあるけど」、それをもってすっ飛んで帰る。
次は中国、「これに勝ったら公安が来るんじゃないの」、1上1・2・3・7、そのまま走れば勝てる、4のブランケットを気にして3がラフィングマッチ、「そんなことしたら自滅するのに」、3にペナルティ、でも何とか勝った。
優勝戦、vsアルゼンチン、スタート後から攻撃され、1上1・2・3・4取られる。そのまま負け、残念だけどすごい。


山下監督「よくやった」   アルゼンチン、でかい国旗を着て大騒ぎ   会長、地元テレビ局からインタビュー

浜に帰ると、アルゼンチンチームが、全艇マストを倒して、センターケースにラダー突っ込んで、全員コーチボートに乗って国旗を身体に巻きつけ、国歌?を歌いながら帰ってくる、ボートから飛び込み泳いでいる。日本チームはおとなしく着艇、「ごくろうさん、おめでとう」はにかみながら「ありがとう」。
アルゼンチンがフランス・イタリアと共に、ベアハルOPでサーフィンしている、面白そう、やってみたいなあ。
アルゼンチンのコーチらしい人に「Congratulation!」と声をかける、イタリアのコーチだったが「いいレースだった、過去最高じゃないの?」と、アルゼンチンのコーチにも反対に祝福された、英語のできない私にも温かく接してくれる、OP文化は世界共通、アジアはアットホームだけどワールドはピリピリしてると聞いていたが、浜では変わらないようだ。

浅野会長、夕方到着、チーム激励会が祝勝会になった。豪華な中華、初めてなまこ食べた、食べきれない、とてもおいしい。明日のジャパンパーティーの為にきれいどころが5人も来ている。会長のOPに対する力の入れようはかなりだ、いい会長にめぐり会えてOPは幸せ。
高山コーチのコメント「今日の結果どう思いますか?選手の話を聞きましたか?選手は自信を持って臨みました。彼らの選択した戦略はすばらしかった。まぐれでなく、今の彼らの実力です」。このコーチ・監督の選手への信頼感、サポーターとして縁の下の仕事をコツコツされている2人の親はじめ家族が揃ってここまで力が出せたんだと思いました。
今日の日本チームは、選手含めて21名、中国除けば大会一の大所帯かもしれない。
10時の帰る時刻になってもかなり人が出ている。ここは北欧ではなく日没はほとんど日本と同じ、「ここは銀座か?」と思うくらい夜でも人がいる。しかもまだ泳いでいる、時間を惜しんで遊ぶ日本人でも負ける。
明日から個人戦後半2日、この勢いでがんばって欲しい。

7月21日 個人戦6・7レース 親サポーターの力でチームが余裕を持って動いているような気がする。昨日の2位で重しが取れたのか選手もリラックスしているように見える。それぞれが出艇前の時間を過ごしている。
今日は沖海面使用、沖からの風3m/s、近くの崖から観戦。1レース終了後もやがかかってきて、2レース目途中で浜に帰る。2レース終了後、もや・風待ち、雷が遠くで鳴り出す。
(観戦場所に行く途中)
もやの中から、L旗を掲げた本部船が姿をあらわす。浜のすぐ前で待機、AP旗が降りる。選手からブーイングのホイッスルが鳴る「レース出来ないよ、止めて帰ろうよ」の意味か?コーチボートも曳航してきたOPを離さず回っている、コーチからのブーイングのサインか?Lダウン、AP+Hアップ、一斉に帰ってくる。気の早いチームはセールをかたずけ船も返している。JAPANはそのまま、突然大きな雷、落ちたら大変なのでスパー+セールを片付ける、雨も降ってきた、「もうないだろう」。陸上本部にL旗が揚がり、チームリーダーミーティングのアナウンス、「Nがないので、口頭でNo more race!」

この日は、AGM(IODA年次総会)が朝からあり、国見さんと神谷さんが出席した。今まで監督+コーチ+選手の参戦だったので日本は総会にほとんど出ていなかったそうです。各レース開催地・役員改選・ルール変更など重要なことがここで決まりその投票を棄権しているのでこれでは存在感がありません。これからはずっと出席するようです。
10時から5時までビッチリあったそうでお2人は大変お疲れでした。

JAPAN PARTY、浅野会長の泊まっている5つ★シャングリラホテルの宴会場でしました。3年目で恒例になっているようで、ワールドのプログラムにも印刷されています。ホストをするということだけど、宴会嫌い、カラオケ嫌いの非社交的な私には・・・おまけに英語もできないので何をしていいかわからない。会場では浅野会長筆頭にどのようにもてなすか相談、一応その輪に入ったが・・・、会長がイスの位置など指示を出す。
大きな会社の社長なのに、自ら動き、笑顔をを絶やさない、「今、西宮でJ24のワールドでしょう、ブラック・リードをスポンサーする予定だったんだけどね・・・」、気さくで頭が低い、さすが器が大きいな、見習わなければ。
木内さんとロビーから会場までのエスコート役をする。ロビーで立ってると何故か「OP関係者」がすぐわかる、声をかける人全てパーティー参加者でした。
シンガポールのKohさんが来られると思っていたが、他の方が数人来られた。ここに来るまで、SINのHPでKoh(今回チームマネージャー)さんのデイリーレポートを読んでいたので会えると思っていたが残念。
アルゼンチンから3人、浜で声をかけたコーチと違う人に名刺を渡して挨拶すると、息子の写真(OPに乗っている写真つき名刺)を見て「息子か?ファーストネームは?」「彼を知ってる、私はブエノスアイレスのコーチで南米選手権で見た、彼はなかなかいい」、てっきりもう一人の神谷君と間違えていると思ったが明確に区別している。レース前の事前練習で印象に残ったのか、70位くらいの選手を覚えているというのはかなり世界のOPに精通していると想像できる。アルゼンチンから今大会にコーチ・彼・アメリカのコーチをしている若い子・バミューダコーチのパブロと最低4人は来ている。世界のOPのレベルを知っている彼らがコーチしているのだから強いのはあたりまえか。力の源泉を見たように思った。

IODA会長と鏡割り       ダンス               Party staff きれいどころも日本から

ダンスあり、バンドあり楽しそう、でも私はどうも苦手でカメラマンをしていた。それにしても会長の場の盛り上げ方はすごい。私より英語しゃべれるが堪能というわけではないようだが、そんなこと関係ないすばらしいホスト。会長の個人的魅力のおかげでJAPANは好印象を得ているだろう。
私は何も役に立てず申し訳ない。大学のクラブでもこんな時は隅にいてるか、船を整備していたぐらいだから勘弁してください。
唯一残念だったのは、川添ママが連日のがんばりが原因か?前日食べた・・・が原因かダウンしてしまい明日からの為にパーティーに出席できなかったことです。きっと今夜の主役になれたのに・・・きれいどころが一人減ってしまい残念でした。

青島空港(JRの観光地の駅のようだ)  北京空港(こっちは完全な国際空港)
 

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